ニュース
多くの人を笑顔に!「腹話術」の魅力
世の中には、日頃の趣味が認知症予防にもなるというものが数多くある。その中のひとつに、腹話術がある。たしかに、台詞を覚え、手を使い、二人分の声を使い分け、観客を相手にする、このほとんどを同時にするのだ。脳をフル回転することであろう。この腹話術を、一般の人に広めようとするのが腹話術師・鹿庭悦子さんだ。けっして難しくはない、腹話術の魅力を鹿庭さんに聞いた。
滑舌良くし、手を使い、腹式呼吸
脳をフル回転させ認知予防に
鹿庭(かにわ)悦子さんは、ぴっころECCO(えっこ)の芸名で活躍するキャリア41年の腹話術師だ。ホテルのイベントや大道芸フェスティバル、テレビでのショー、地域寄席や病院寄席、小学校、幼稚園などでのイベントと幅広く活躍している。
同時に、鹿庭さんが力を入れているのが腹話術の普及だ。各地のカルチャーセンターの講師などを34年も務め、一般の人たちにも腹話術ができるということを広めている。
そして昨年の9月にはオンライン腹話術教室『ぴっころECCOの健康腹話術』(金曜日以外の毎朝8時15分から、15分間)を始めたという。
「腹話術には様々な要素があると思います。舌を動かす、滑舌を良くする、手を使う、台本を覚える、腹式呼吸をするなど。それに、人前に出て披露するのですから適度な緊張感もありますね」
鹿庭さんは認知症予防にも良いとされるその要素を、ひとつずつ挙げていく。ただ、何も知らない私たちは、腹話術は非常に難しいもの、と思いがちだ。第一、口を開かないでしゃべることなどできるのだろうか。
だが鹿庭さんは、完璧は求めていないと笑う。
「例えば、人形が話しているとき、観客は人形の方を見ていて腹話術師の方はあまり見ていません。多少口が動いても、人を喜ばせている人はたくさんいます。それに、基本を学び始めたときに上手くできなくても、回数を重ねるうちに上手くなっていくものです(笑)」
オンライン腹話術教室
笑顔が絶えない教室
「孫に見せたい」
そんな鹿庭さんが講師を務める教室では、参加者にも笑顔が絶えない。
「お孫さんに見せたいという方や、マジックをやっていてリアタイア後に腹話術も会得したいという方など、いろんな方が参加しています。みなさんにお伝えするんですが、他の人と比べる必要はないんです。自分が少しずつ成長していけばいいんですから」
腹話術に興味をもった人のために、ちょっとしたコツを聞いた。
「パペット(人形)は口が大きいものを選ぶと、動きが出ます。また、どこで腹話術をするか考えてパペットを選ぶことも大切です。子どもやお婆ちゃんに見せるなら優しそうなパペットで、明るいテーマのお話をします。私は大人の方相手には時事ネタを取り入れたりもするんですよ(笑)。高齢者施設に行くときは、紋の入った着物を着せていくと年配の方はよろこんでくださいます」
鹿庭さんはこんなエピソードを披露する。
「高齢者施設でショーをしたとき、表情を変えずに見ていた男性の施設利用者がいらしたんです。面白くないのかなと思いながらショーをしていたんですが、終わったとき『可愛かったねー』と言って人形にハグしてくださったんですよ」
腹話術は生で見るとより面白いという。そんな腹話術に興味をもった方は、まずは鹿庭さんのオンライン腹話術教室『腹話術の声の練習朝活』を覗いてみてはいかがだろうか。一緒に口や舌を動かすだけで活力が湧いてくるに違いない。
さらに実際にパペットを使ってやってみれば、家族やお友だちを喜ばせることもできるかもしれない。
鹿庭(ぴっころECCO)さんのオンライン教室、腹話術ショーに関するお問い合わせはecco.kaniwa@gmail. comまで。
この記事が少しでもお役に立ったら「いいね!」や「シェア」をしてくださいね。
- 今注目の記事!