高齢者のための情報サイト【日本老友新聞】

老友新聞
ルーペ

ニュース

2018年08月28日

スクワットを続ければ「若々しさ維持」に驚きの作用あり!/スクワット理論

スクワットで足腰の筋力を維持できれば、年齢を重ねた時の転倒予防などにつながるのはイメージできますよね。さらに下半身の筋力維持は年齢を重ねた時の「若々しさ」のカギでもあります。スクワットが若々しさにつながる理由を、伊奈病院整形外科部長の石橋英明先生に伺いました。

筋力は加齢とともに衰えるから下半身全体を強化して若さを維持

「足腰が弱くなると、歩くのが遅くなる、ひざや股関節の痛みが出やすくなる、転びやすくなる、体を動かすのが億劫になるなど、生活の中で少しずつ困ったことが生じてきます。 それらが長く続くと、だんだんと自分の力で生活することが難しくなって、要支援・要介護につながることもあります。改善のためには、筋力を強くしなければなりません」と、石橋先生。

筋力は年齢とともに弱くなり、 40 代からは年間0.5~1%ずつ筋肉が減っていきます。よく運動する人は筋力の減り方が少なく、体を動かす習慣のない人は、年齢平均よりも、 ガクッと減ってしまうことも分かっ ています。「筋力の衰え方には特徴があって、上半身と下半身では、下半身の方が筋力は落ちやすいのです。 要するに、年を取ると筋力は弱くなりやすくなりますが、特に下半身の筋力が低下しやすいのです」

ですから、下半身の筋肉を鍛えることは、とても大切です。「スクワットはたった一つの運動で、下半身全体を鍛えられます。正しいポジションで行うことで、お尻の筋肉である大殿筋と中殿筋、太ももの前後にある大腿四頭筋(だいたいしとうきん)とハムストリング、すねの前側にある前脛骨筋(ぜんけいこつきん)と、五つの筋肉を強化できます。ジムなどで、 個々の筋肉を別々に鍛える方法もありますが、道具を何も使わず、場所も問わず、その上、自分のレベルに応じた負荷で行えるのも良い点です」

歩行や階段の上り下り、床からの 立ち座りなど、日々の活動を支えるのは足腰の力です。また、ひざや脚の付け根の痛みなど、関節の症状の改善にも筋力が欠かせません。

人は年齢を重ねると、さまざまな機能が低下しますが、特に下半身の筋肉は弱くなりやすいもの。しかし、 スタスタと歩いたり、快活に動くためには、重要な部位です。大事な筋肉をたった一つの運動で鍛えられるスクワットを続けて、いくつになっても若々しく過ごしましょう。

次の記事「あなたは大丈夫? 「下半身の筋肉」をセルフチェック!/スクワット理論(2)」はこちら。

取材・文/笑(寳田真由美)


<教えてくれた人>
石橋英明(いしばし・ひであき)先生

伊奈病院整形外科部長、NPO法人高齢者運動器疾患研究所代表理事。専門は骨粗鬆症、関節リウマチ、関節外科。著書に『よくわかる最新医学 骨粗鬆症 予防・検査・治療のすべてがわかる本』(主婦の友社)他


【関連記事】

この記事は『毎日が発見ネット』に掲載の情報です。

この記事が少しでもお役に立ったら「いいね!」や「シェア」をしてくださいね。

高齢者に忍び寄るフレイル問題 特集ページ
見学受付中!長寿の森
見学受付中!長寿の森
  • トップへ戻る ホームへ戻る