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2018年03月06日
「いつ加害者になるかわからない…」認知症と交通事故の関係が浮き彫りに。免許返上の決断も大切
20年間乗り続けた車を、新車に乗り換えることにした。10年ひと昔ならぬ、ふた昔前の車である。
とはいえ、買い物や近場の用事で運転することに不安、不自由はない。しかし家族は、高齢者運転事故の報道を見聞きするにつけ、「いつ加害者の立場になるかわからない。いっそのこと免許返上したら」と口やかましい。
そこで、最新車を試乗してみた。安全運転をサポートする様々な装備や機能が備わっていることが驚きだった。
歩行者と衝突しそうな時には警告音を発し回避操作を支援、前方に障害物があるにもかかわらずアクセルを踏み込んでしまった時は急発進防止が作動、高速道路では前走車を検知し車速と車間を自動制御してくれる、などなど。
こうした機能は、自動車メーカー各社ともここ数年力を入れており、標準装備されている車種も増えているという。
警察庁は、2月15日に2017年中に発生した交通事故の分析を公表した。それによると75歳以上の高齢運転者の死亡事故は418件あり、「ハンドル操作の誤り」「ブレーキとアクセルの踏み間違い」が原因の「単独事故」が31%を占めていた。
このうち、事故前に免許証更新時の認知機能検査を受けていた189人は、「認知症の恐れ」、または「認知機能低下の恐れ」ありという判定を受けていた。
改めて認知症と交通事故の関係が浮き彫りになった。
転ばぬ先の“杖”ならぬ“安全運転支援”ではあるが、車任せではなく「運転に自信が持てなくなったら躊躇することなく免許証を返上する」という自らの決断が大切なのだと考えさせられた。(老友新聞社)
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