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2016年10月19日

オーダーメイクで癒し・自分磨き~本当になりたい自分に気づく

化粧、メイクアップといえば一般的には女性にしか関係のないもののように思われる。しかし、サロン『和み』(東京都豊島区)が行うオーダーメイク&レッスンは、普通のメイクレッスンとは異なる。他の人から自分がどんな風に見られたいか、そのイメージを作り上げるメイクアップ法を伝授するのだ。しかも、そのプロセスにおいて、多くの人が自分の本当の気持ちに気づくという。その話は男性にとっても興味深いものだった。

まずカウンセリングを

「オーダーメイク&レッスンは、まずカウンセリングを行い、どんな人になりたいかをうかがいます。たとえば『キツく見られるので、親しみをもってもらいたい』『気弱なので、物事をハッキリ言える人になりたい』というようなことをおっしゃるとします。ですが、カウンセリングで掘り下げていくと、『私、本当は嫌われてもいいからハッキリと意見を言える人になりたいんだ!』というように、本当の自分の気持ちに気づくことが少なくないのです」
オーダーメイク&レッスンを開催している『和み』の主宰者でメイクセラピストの宮井和美さんは、自分の本当の気持ちに気づくと、その時点で人は明るくなるという。本当になりたい自分がわかったら、その印象を与えるメイクを、セラピストが顔半分に施す。残りの半分は自分たちが仕上げるのだ。
「メイクは眉とチーク、口紅の3つで決まると言って構いません。難しいことはないんですよ」

このオーダーメイク&レッスンは、対象者の年齢を選ばない。しかし宮井さんは、
「特に多くの高齢者の方に、参加してほしい」
と言う。
「以前、東京都のいくつかの区からの依頼で少人数から30人程度のグループ講座を行っていました。子育てや介護で忙しくて自分の時間などもてなかった方が、ここにきて時間ができて改めて自分磨きをしたいと思った、高齢者の参加者の3分の2はそういう方々です」
そのすべての受講者がメイクの効果に気づいて、高揚していたという。

ときにはこんな受講者もいたという。
「ご主人を亡くされてから何か月も引きもこっていた方が、お友だちに誘われて講座に参加されたことがありました。カウンセリングのときに、泣きながらそんなお話をされると、『私も夫を失くしているんです』と共感する方が他にもいて。高齢者同士は、気持ちをより分ち合えると思います。講座に参加して本当に良かったとおっしゃっていました」
宮井さんは、オーダーメイクレッスンで多くの高齢者に元気になってもらいたいと言う。「5~6人の少人数の講座が高齢者の方にはお勧めです。和気あいあいとお話をうかがっていくうちにみなさんの表情が明るくなりますよ」

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普段のメイク(右)と施術後(左)。基本的に本人の化粧品を使用
している。多くの人が施術後背筋が伸び、笑顔になるという

基本はスキンケア
「線のメイク」をする

最後に、宮井さんにメイクのコツを聞いた。
「基本はスキンケアです。石けんをしっかり泡立ててから洗い、髪の生え際の泡までしっかりすすぎます。その後サッパリ系の化粧水を掌にとって、10回ほど顔に馴染ませる。朝の時間のないときでも最低3回はやっていただきたいですね」
仕上げは顔の印象を作るメイクアップだ。
「年齢とともに顔の輪郭がぼやけてきます。ですから40歳代以降は「線のメイク」をします。アイシャドーよりアイライン。マスカラをつけてもいいですね。口紅はリップブラシで輪郭を取る。ほほ紅は斜め上に上げるように。また、眉毛は眉尻を眉頭より下げない。上に上にと意識してメイクするのがコツです」
オーダーメイク&レッスン後、夫に
「いつもそういう化粧にすればいいのに」
と言われた人がいたという。
宮井さんは
「ご主人も、奥さんにはきれいでいてほしいんですよ」
と笑う。

癒し、自分磨き、メイク法など目的は自由だ。興味のある方は『和み』までお問い合わせを。

 

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■宮井和美さん

1970年生まれ。メイクセラピーやフェイシャルエステ等のサロン『和み』主宰。かついて開催していた高齢者向け定期講座は多数のキャンセル待ちが出る人気講座となった。一般財団法人メイクセラピストジャパン認定メイクセラピストはじめとする資格を所有。

サロン『和み』 http://ukiuki-nagomi.jimdo.com

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