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2024年09月03日

墓じまいや樹木葬…変わる「お墓のあり方」

「暑さ寒さも彼岸まで」―こんな昔からの慣用句も死語となってしまうのか。
連日の記録的な猛暑は、今年限りではなさそうだ。地球温暖化による気候変動は、もはや人類の生存に関わることといえるのかもしれない。

猛暑を避け、お盆を前に例年どおり掃除を兼ねてお墓参りした。隣の墓を見ると墓石が片付けられ「墓じまい」をしたようだ。ここ数年、雑草が覆い繁ったままで、何か事情があるのだろうと気にはとめていた。

お墓の遺骨を他のお墓に移す「改葬」や墓石を撤去して墓地を返す「墓じまい」が増えているという。厚労省の調査によると、2022年度の改葬件数は全国で15万1076件と過去最多を更新し、20年間で倍増した。
その背景には「お墓が遠方にあるため墓参りに行けない」「お墓を継承する者がいない」「高齢のためお墓参りが難しくなった」「将来、子供や孫に負担をかけたくない」などがその理由だ。
少子高齢化や核家族化が進み都市部に人口が集中する中、お墓の形態・あり方が変容しているのだ。加えて新型コロナ禍で内向きの行動になり、人々の意識が変化したこともあるのだろう。

改葬をして新しく墓選びをする人の過半数が、木や花などを墓標とする樹木葬や、管理する必要のない永代供養を検討するという(仏壇・墓石販売業者)。
お墓のあり方や弔いのカタチが変わっても、先祖を敬い亡くなった人を慈しむ気持ちだけは変わらぬことを信じたい。

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