高齢者のための情報サイト【日本老友新聞】

老友新聞
ルーペ

ニュース

2024年07月10日

高齢者を狙う詐欺手口と対策

本紙では、特に高齢者が狙われがちな特殊詐欺の被害にあわないよう定期的に注意喚起の記事を掲載している。だが、その発生件数や被害額は決して減少しているとはいえない。詐欺師たちが次々と新手を出すこともその要因であろう。
一方、詐欺師に狙われる私たちにも油断があるのかもしれないし、いざというときのための対策も不十分なのかもしれない。折につけ、詐欺に対する警戒心を呼び起こすことは大切なことであろう。今、特に気をつけなければならない詐欺についてお知らせしよう。

 

電子ギフト券詐欺が急増

特殊詐欺の認知・被害は令和2年までにいったん下降したが、それから5年まで再び増加している。そして被害額も同じような推移である。では、最近の新手の手口にはどんなものがあるのだろうか。

まず、みなさんは電子ギフト券をご存じだろうか。Appleギフトカード、Appストア&iTunesギフトカード、アマゾンギフトカード、グーグルPlayギフトカードなどがそれだ。

コンビニや家電量販店の店頭に、様々な模様の名刺サイズのカードが掛けられたラックを見たことがあるのではないだろうか。それこそが電子ギフト券なのだが、近年このギフト券を使った詐取が急増しており、昨年の電子ギフト券が絡む被害額は21億5千万円余りと、過去最悪の結果になった。

手口はこうだ。
「有料動画サイトの利用料が未払いです」
「本日中に連絡がない場合は法的手続きに移行します」
といった内容のメールが届く。このメールに書かれた電話番号に問い合わせをした被害者に、コンビニエンスストアで電子ギフトカードを購入するように指示。そしてギフトカードの裏面にあるコード(カード番号、IDともいう)を、電話や写真メール、あるいはFAXで伝えさせる。容疑者はそのコードを利用して商品を購入し、転売して金銭を得ていることが多い。

警視庁の分析によると、被害者の91%がコンビニでギフト券を購入していた。また、指示されたギフカードの90%以上がアップルものだった。このような詐欺に合わないために、次のような言葉に気をつけよう。
・「コンビニで電子ギフトカードを購入して」
・「料金が未納」
・「有料動画の閲覧履歴がある」
・「裁判にする」
・「○○に当選した」
ギフトカードのコードを業者などが要求することはまずありえないと覚えておこう。

投資詐欺の手口とは?

特殊詐欺ではないが、もうひとつ注意喚起したいものがある。昨今増えている「投資詐欺」だ。被害は特に、シニア層に増えているという。寄せられた相談から見えた手口の流れは次のようなものだ。

①SNS上でニセの投資グループのチャットへ誘われる。
②そのチャット内で投資での成功体験(嘘)を聞かされ、FXなどの投資取引に誘われる。
③最初は利益が出たように見えるが、次々に送金を要求される。
④最後は出金ができなくなり、グループチャットのメンバーと連絡がつかなくなり、継ぎ込んだお金はすべて騙し取られる。

投資詐欺に遭わないために、次の点に注意しよう。
・SNS内の投資グループに注意
・振込先が個人名の場合は詐欺を疑う
・無登録業者とは取引しない
・FXなどの投資取引の仕組みが理解できなければ契約しない

(国民生活センターWEBサイトより引用)

被害者の中には、老後の生活のために貯めた預金を増やしたいがために、被害にあってしまう人が少なくない。「うまい話には裏がある」の言葉通り、うまい話にこそ気をつけたいものだ。不安に思ったり、おかしいなと思ったら、躊躇わずに最寄りの消費者センターへ相談しよう。

 

この記事が少しでもお役に立ったら「いいね!」や「シェア」をしてくださいね。

高齢者に忍び寄るフレイル問題 特集ページ
見学受付中!長寿の森
見学受付中!長寿の森
  • トップへ戻る ホームへ戻る