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2024年03月05日
地震発災後真っ先に動いた職員派遣。重要性が増す「対口支援」とは
能登半島地震から2カ月。被災地ではボランティアも入り、倒壊した家屋の片付けも始まりつつある。
地震発災後、真っ先に石川県の被災地支援に動いたのは「対口(たいこう)支援」による全国の自治体からの職員派遣だった。
「対口支援」とはカウンターパート方式ともいわれ、大規模な地震や津波、台風などの災害が発生した時、支援する自治体が担当する被災市区町村を決めて、避難所の運営や罹災証明書発行など各種支援をする仕組み。被災地のニーズを把握し、迅速な初動対応と継続的な支援ができるメリットがある。能登半島地震では、発災直後の1月4日には浜松市が珠洲市へ、5日には京都市が七尾市、大阪市や堺市が輪島市などにそれぞれ職員を派遣している。
対口支援は、中国の四川大地震でとられた復興支援がもとになっており、「対口」とは中国語でペアを意味する。日本では2011年の東日本大震災で本格導入され、一対一の支援が大きな成果を上げた。そして2018年に、大規模災害発生時に総務省が主管となり支援する国の「応急対策職員派遣制度」として制度化された。これまで北海道胆振東部地震や房総半島台風、熊本豪雨などで体験を重ね問題点を洗い出し改善してきた。
今後30年間で、首都直下型地震や南海トラフ地震などが予測されている。人口減と合併で自治体の職員は減少し、大災害時の対口支援の重要性は増している。
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