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2023年11月01日

日本の時々を映す象徴的存在…それが団塊世代~谷村新司さんを悼む。

「昴」や「サライ」「冬の稲妻」「チャンピオン」「いい日旅立ち」など長く歌い継がれる名曲・ヒット作を生み出したシンガーソングライタ―の谷村新司さんが亡くなった。74歳・団塊世代でした。谷村さんと同世代で、時代を共有し、多くの歌に心揺さぶられ、鼓舞された一人です。

第二次世界大戦後の昭和22(1947)年から24年に生まれた団塊世代の出生数は3年間で約810万人。突出した多さです。小学校入学時には1学級55~60名のスシ詰め教室だった。この人口のボリュームゆえに、その後、受験・就職・出世と常に競争にさらされてきた世代です。

昭和48年の第一次オイルショックを経て61年からバブル景気(~1991年)。仕事柄、帰宅するのは毎日午前様。長時間労働いとわず、家事・育児には手を出さず、とにかくがむしゃらに働いた。社会学者の上野千鶴子さん曰く「団塊男類は、高度成長期の昭和型ホモソーシャル社会に参入・適合していった『ザ・島耕作』」ということになる。

バブル崩壊後、長期の不況期に陥った日本は、高齢化が大きな課題として浮かび上がる。現在、後期高齢期を迎えつつある団塊世代は、2025年には全員75歳以上となる。そのボリュームからか、介護や年金など社会保障の抱える各種課題の当事者と見られるのはいささか「心外」との思いが強い。団塊世代は、常に日本の時々を映す象徴的存在なのかも知れない

 

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