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住宅設備の訪問販売にご注意
先ごろニュースで取り上げられていた事件に、給湯器絡みの詐欺事件がある。読者のみなさんもご存じのことだろう。本紙はこれまで折に触れて、詐欺を回避する術を記事にしてきたが、今回は住宅設備やライフラインに関わる詐欺を取り上げよう。どうすれば防げるのか、詐欺的な場面に直面したらどうすればいいのか学んでいきたい。
納得できない時は断る
クーリングオフは契約書受取りから8日間
先に述べた給湯器の工事に関わる事件は、明らかな詐欺であった。
大阪ガスの名前を語り、給湯器の点検で高齢者の家庭を訪問。そして「設置から10年が経っているので交換した方が良い」と言って契約に持ち込んだのだ。実際には、型番から10年経っていないものであることがわかっている。また、新品として設置した給湯器は、同じ手口で他の民家から回収した中古品だった。
今回の事件は詐欺として広く知れ渡ったが、住宅設備の悪質なトラブルは決して少なくない。まず、どんなトラブルがあるのか紹介しよう。
■太陽光発電設備の高額契約をしてしまった
突然の訪問で太陽光発電設備と家庭用蓄電池の売り込みがあった。「あと2件だけお得に契約できると言われ」、つい300万円で契約してしまった。
●対応策
高額の契約のものは、美味しい言葉で進められても、急かされても、その場で契約しない方がよい。
解約したい場合は、契約書面を受け取った日を含む8日間はクーリングオフができる。
■トイレの修理で数十万円請求
広告にはかなり安い料金が書かれていたが、ひとつの作業では修理できず、作業が増えていくごとに料金が加算され、最終的に数十万円の請求をされた。
●対応策
請求金額に納得できない場合は、その場での支払いは断ることが大事。そのとき、後日納得した金額を払う意思があることは伝える。広告などで表示している金額と請求額に大きな差があるときは、クーリングオフできる可能性もある。
■水道局関連会社を名乗り無料水質検査で高額請求
水道局関連会社と名乗る人が来て、無料で水質検査をするという。検査の結果、新型コロナウィルスが付着しているので洗浄した方が良いと言われたので洗浄してもらったら、予想外に高額な洗浄代をを請求された。
●対応策
水質検査は、住民の依頼を受けて行うもの。突然の訪問で、水道管等の洗浄をする、あるいは洗浄機の販売をするという業者等には要注意。また、水漏れなどの修理で業者を呼ぶときは、各自治体の指定業者か確認の上依頼することが大切。
■屋根瓦が割れていると修理の申し出があり…
近くの工事現場で作業していて、お宅の屋根瓦が割れているのが見えたと指摘された。屋根に上がって確認してあげますよ、と言われたのだが……。
●対応策
これもよくある手口で、屋根に上げてしまうと本当は割れてないのに瓦を割ったり、板金を傷め、写真を撮って不安を煽ったりする。とにかく、屋根に上げないことがいちばんだ。「付き合いのある業者さんがいるから」などと断り、不安なら信頼できる業者に確認してもらうのが良いだろう。
悪質訪問販売の注意を喚起する東京都のポスター
被害にあってしまったら公共の相談窓口へ
トラブルは他にもさまざまある。しかし、被害に合わないための対策は、トラブルの種類に関わらず似ているものだ。
突然の訪問などは、まず断る。例えば何らかの工事を依頼したいときは、信頼できる業者や費用の相場などを先に調べておきたい。広告などを見て依頼した工事費が広告に表示されている金額よりも高額になったら、その場では支払いをきっぱり断る勇気も必要だ。
しかし、被害にあってしまったら早めに国民生活センター等の公共の相談窓口へ。
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