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医療と健康

2024年10月17日

無難な意見でも大丈夫

患者さんと話していると「ディスカッションがうまくいかず、自信を失ってしまいました」「会議で気の利いた意見が言えず落ち込みます」といったことをよく聞きます。お話をよく聞いてみると、「同じ意見しか出せませんでした」「別の案が出ず、否定だけで終わってしまいました」という感じで、何もしなかったわけではありませんが、どうも、何かクリエイティブなことを言わないといけないのではないか、ほかの人と差別化できるような意見でないと、という思いがあるようです。しかし、本当にそうなのでしょうか。

話そうとしたことをほかの人が話してしまうということはよくあります。しかし、同じ意見に価値がないわけではありません。会議は意思決定の場ですから、同じ意見ということは、その意見が多数派であるということで、意思決定においての基準となります。つまり、会議での役割を立派に果たしているのです。

また、無難な意見ではいけないのでしょうか。クリエイティブにとらわれすぎて奇抜な意見になってしまうことはないでしょうか。無理に違う意見を探しすぎて、焦点がずれることもあります。別の意見を言わないといけないと思いすぎて、皆の意見がまとまりかけたときに否定して、振り出しに戻ってしまうということもあるでしょう。

目的が何であるかを今一度考えてみると、無難な意見を出すことに落ち込むことはなくなります。もし、それでも抵抗があるのであれば「私も同じ意見でしたが、○○さんの意見を聞いてさらに確信が深まりました」など人の意見を立てる手もあります。方向性も定まりやすく、場の雰囲気もよくなるというプラスアルファもあります。

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山本 晴義 医師
  • 心理カウンセラー

日常よくある心の悩みについて、山本先生が解説します。心を健康に保ち、毎日健やかに過ごしましょう!

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