医療と健康
DVを受けていいという理由はない
付き合っている相手に「返信が遅い」とキレられたり、自分の予定に合わせることを強要されたりしている人はいませんか?
されている側もそうした行為を同意しているならば、それは問題ありません。しかし、何かおかしい、いやだと思っている場合は、デートDVにあたります。
デートDVとは、交際中のカップルの間で起こるDVのことをいいます。DVとはドメスティックバイオレンスの略で、直訳すると家庭内暴力であり、配偶者や交際相手など親密なパートナー関係の中で起きる暴力です。
暴力というと、皆さんは殴る、蹴るなどの直接的な暴力のことを思い浮かべると思いますが、それだけではありません。「お前は駄目だ」と見下したり、「別れたら死ぬから」といった精神的DV、スマホをチェックしたり行動を制限したりする社会的DV、借りたお金を返さないなどの経済的DV、避妊に協力をしない、嫌がっているのに性行為を強要するなどの性的DVも、デートDVです。
配偶者からのDVに関しては、2001年に法制度が成立、施行されていますが、デートDVに関する防止法はまだ制定されていません。デートDVに限らず、DVを受けている人はこうした暴力を暴力だと気づきません。
暴力をふるう側は暴力の後、一転して優しくなったり、二度としないと謝ったりするので、なかなか別れることができません。でも、どんな理由があっても暴力を受けていい人は一人もいません。
困っている人がいたら、とにかく話を聴き「暴力を受けていい人はいない、あなたは悪くない」と伝えてください。
暴力を受けている人は、逃げて構わないのです。自分で自分を大切にしてください。
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- 山本 晴義 医師
- 心理カウンセラー
日常よくある心の悩みについて、山本先生が解説します。心を健康に保ち、毎日健やかに過ごしましょう!
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