医療と健康
自分への思いやりを大切に
あなたは自分に対してどのような言葉をかけますか?
「うまくいかないのは努力が足りなかったからだ。もっと頑張らなくては!」
と、自分を叱咤(しった)激励する人が多いのではないでしょうか。
自分の足りない部分を反省することは良いことです。ただ、日本人は「自分に厳しく人にやさしく」という考えに無意識にとらわれている方も多いと思われます。自分に厳しく、をモットーにして支障がない人はよいのですが、なんとなく生きづらさを感じる人は、「セルフコンパッション」という考え方を取り入れるとよいでしょう。これは、自分の愛する人を思いやるように、自分自身を思いやることです。
例えば、上司から任された仕事があり、自分なりに一生懸命取り組んで提出したとします。でも上司からは「不十分だ」と言われてしまった場合、あなたは自分自身にどういった感情を持ち、どのような声掛けを行いますか?
次に、あなたの友人が同じような状況になった場合、あなたは友人に対してどのような感情を持ち、どのような声掛けを行いますか?
自分には「頑張りが足りなくてだめなやつだ」といいますが、友達には「よくやったよ」「次に生かせるようにもう一度考えてみよう」と声掛けをするかもしれませんね。
このように、自分に対する声掛けや感情と、友達に対するものが大きく違う場合、自分自身への思いやりが不足していて、セルフコンパッションを取り入れる意義があるでしょう。
「怒られて落ち込んだね。もう大丈夫だよ」などの声掛けを行い、ありのままの自分を受け入れ、いたわることで満たされて肯定感が生まれます。今日からぜひ心がけてみましょう。
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- 山本 晴義 医師
- 心理カウンセラー
日常よくある心の悩みについて、山本先生が解説します。心を健康に保ち、毎日健やかに過ごしましょう!
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