医療と健康
運動で不安やストレス軽減を
「体を動かすと、気持ちがすっきりする」。そんな感覚を皆さんは何度も経験されたことがあるでしょう。運動のうつ病予防効果についてはさまざまな研究があり、多くの研究で、運動によってうつ病のリスクを減少させるという報告があります。
米国のイェール大学と英国のオックスフォード大学などが共同で、米国の18歳以上の成人約120万人を対象に行った調査では、運動はメンタルに良い効果をもたらしていることが明らかになっています。運動はウオーキング、サイクリング、ランニング、スポーツジムでの筋トレ、スキー、釣りなどの運動から、育児、家事、芝刈りといった身体活動まで、あらゆる種類の運動を含んでいます。
それによると、運動をしている人はしていない人に比べて、気分がすぐれないと感じる日数が月に約1.5日少なくなるそうです。また、運動の効果はうつ病と診断されたことのある人で特に大きく、気分がすぐれないと感じる日数は、3.75日(34.5%)少なくなりました。運動の量は、多ければよいというものではなく、運動による効果が最大になったのは45分間の運動を週に3~5回行っている人でした。
私は「ストレス一日決算主義」の基本に、毎日の生活で15分以上の運動習慣を勧めています。ちなみに私自身は朝食前のテレビ体操とストレッチ、朝夕のウオーキング通勤(片道3キロと9階までの階段上り)で、毎日2時間の運動習慣を実践しています。
長いコロナ禍の中で、心と体の健康をどのように維持していくかは、私たちにとっての命題です。不安やストレスを軽減できる運動を、楽しみながら積極的に生活に取り入れていきましょう。
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- 山本 晴義 医師
- 心理カウンセラー
日常よくある心の悩みについて、山本先生が解説します。心を健康に保ち、毎日健やかに過ごしましょう!
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