医療と健康
香りの効果あれこれ
コーヒーの香りといえば、リラックス効果で知られていますね。実際、コーヒーの香りをかぐと脳からα(アルファ)波が出るそうです。
α波は脳波の一つで、心身共にリラックスしていると出るといわれています。脳と体を休めるリラックス効果、ストレスを鎮める効果、脳の活性化を促して免疫力を高める効果などがあります。良い効果がたくさんあるものの、実際にどのようにすればα波を出せるかは意外と難しく、香りをかぐことでOKならば即効性があり有効な方法です。
コーヒーの香りに限らず、香りは非常に影響力が大きいことがわかっています。視覚、聴覚など嗅覚以外の感覚がすべて視床経由で大脳皮質↓視床下部に伝わるのに対して、嗅覚だけは嗅球という機能を伝わり、視床を通らず大脳皮質と視床下部に直接届けられるため途中でブロックされることがないのがポイントです。
香りを嗅ぐだけで効果が本当にあるのかと疑問に思う方もいると思いますが、嗅覚は自律神経系や内分泌系、免疫系など生体機能を調整している視床下部に直接的に伝わるため効果が出やすいのです。ミントの香りで気分がしゃきっとしたり、ラベンダーを嗅ぐと心が和らぐなどは良く知られていますね。
患者さんにもお話することがありますが、即効性があるため、イライラしたり、怒りがコントロールできなくなってしまったときなどにも有効です。ラベンダーの香りはうつや不安に効くと言われていますが、「~に効く」というよりも自分の好きな香りを見つけて、持ち歩き、怒りが爆発しそうになったときその香りをかぐことをお勧めします。アンガーマネジメントの一つとして使ってみてください。
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- 山本 晴義 医師
- 心理カウンセラー
日常よくある心の悩みについて、山本先生が解説します。心を健康に保ち、毎日健やかに過ごしましょう!
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