医療と健康
鍵を閉めたか何度も確認してしまう…「強迫性障害」かもしれない?
たとえばコロナ禍で、手洗いや消毒などがすっかり定着しましたね。こうした習慣は病気の予防に役立つ一方で、気にしすぎてしまう人もいます。
「手を何度も何度も洗ってしまう」
「荷物をすべて消毒しないと気がすまない」
といったようにです。政府や保健機関で奨励している予防対策と比べて、明らかに度を越して過剰対応をしているようならば、強迫性障害の疑いがあるかもしれません。
強迫性障害とは、考えたくないのにある特定の考えが何度も頭に浮かんできて、それを消し去ろうとして同じことを繰り返してしまう病気です。同じ考えを繰り返す「強迫観念」と、同じ行為を繰り返す「強迫行為」があります。
自分でもおかしいと思いながらも特定の考えや行為から抜け出せずに苦しみ、日常生活に支障をきたします。何度洗ってもまだ汚れているような気がして何時間も洗浄に費やす、家の鍵を閉めたか何度も確認して遅刻してしまうなど、日常生活がこれらの行為によって回らなくなるのです。家族に対しても、過剰な手洗いや掃除を強要したり、外出を制限したりすることも多く、家族が協力すればするほど本人の症状は悪化していくことがあります。
日々の生活の中で、ストレスや不安を感じることがあるのは当然です。しつこく浮かんでくる考えについては無理に打ち消さずに受け入れ、もし、強迫観念↓強迫行為という悪循環にはまりそうになったら、ひと呼吸おいて立ち止まってみましょう。また、疲れやストレスをため込まないように意識して適度な休憩をとりましょう。
こうした行為がエスカレートするようならば、専門医(精神科医や心療内科医)を受診するのも一つの手です。
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- 山本 晴義 医師
- 心理カウンセラー
日常よくある心の悩みについて、山本先生が解説します。心を健康に保ち、毎日健やかに過ごしましょう!
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