趣味
2024年08月05日
「浜名湖がしっとり煙るこの雨が夏のきざしか手をかざし見る」2024年8月入選作品|老友歌壇
老友新聞2024年8月号に掲載された短歌入選作品をご紹介いたします。(編集部)
一 席
浜名湖がしっとり煙るこの雨が夏のきざしか手をかざし見る
岡本 政子
雨が、浜名湖をしっとり煙らせている。この雨こそが夏の兆しだろうか。夏という季節への期待が、結句「手をかざし見る」に明るく表現されています。
二 席
父逝きて五十年の時めぐり法要通知日暮れに届く
岸 慶子
「法要通知日暮れに届く」に含蓄があります。必要な言葉を必要な場所にきっちり置いて見事です。
三 席
遠き地に嫁ぎし娘が立ち寄れば家屋も急に老いた顔する
下畑 博明
遠くに嫁いだ娘がちょっと寄ったのでしょうか。娘の前では自分が老いて見えるのと同じように、娘が育ったこの家も、急に古びて見えたのです。
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