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2021年10月25日

10月は特選が2作品と無審査が2作品。|皇寿書壇2021年10月入選作品

10月は特選が2作品と無審査2作品が選ばれました(編集部)

特選

飯塚 英子(翠瑤)

読み=竹影秋月を掃く(秋の夜の月が竹藪に隠される)
温和で懐の広い形意にて詩趣豊に澄んだ秋景を表現され、作品全体に充実感があり格調高き書きぶりを評し特選とします。

外丸 暁子(暁峰)

読み=高臥水雲を外にす(俗世に煩らわされず清らかで髙尚な心をもって超然としていること)
楷書の「楷」とは、範・手本・法則などの意味で、別に正書・真書ともいわれます。また楷書の骨格はほぼ隷書と変わるところはないのですが、ただ楷書は右肩上がりに書く文字構造の変化が生じてきました。
お書きになりました作は「臥・外」字の終筆の技法は波磔を思わせ、横線はあまり右肩上がりとせず「髙・雲」字など隷書のような構成を取り入れるなどの工夫があり、雰囲気よろしく五文字纏めていることを評し特選とします。

無審査

塚田 濤石

楷書作は練度のある沈着な筆致で力量を感じます。
行書作は「煙」字の火偏の動きが大袈裟なように感じられますが、重厚な筆致で見応えがあります。
草書作は暢達した線条で用筆の妙を感じます。

栗野 孤舟

仮名用の改良半紙を使用されてお書き下さいましたが、澄んだ線条で形意よく伸びやかさと勁さを含み、紙質をうまく利用して五文字を纏めて見事です。

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