趣味
2019年10月02日
9月は無審査3作品。|皇寿書壇2019年9月入選作品
9月は3つの無審査作品が選ばれました。(編集部)
無審査
粟野 孤舟
文字は縦に長い造形とし、行間の余白を広く開けて落款に至るまで文字を川の流れのように律動させて、無理なく暢びやかに纏め、語句の意のごとく蛙の鳴く聲が管弦の楽器の調べのように聞こえる情景を描写しているように感じます。
筆が良く紙面を捉えて、筆圧の利いた線条は筆鋒躍動し流石、無審査の作です。
松原 滋柳
隷書作は「心・道」字の造形におもしろさを感じ字粒も適度の大きさに纏まっておりますが、「合」字が平板で線も太く布置がもう一歩安定していないことが欠点となっております。
「寒厳…」と書して下さいました作は、五文字全体の筆調が一貫しておりませんのでご留意下さい。
「天地…」と書かれました草書作は厚みある筆線で、リズムに乗って送筆し躍動感があり活気が紙面に溢れております。
久米 恵泉
七文字書かれました作は二行目の三文字などには古意を有し、雅味ある書線で素晴しい。一行目の「一」字から「曲」字の間が広く空き、布置がいま一つ定まっていなかったことが大変惜しまれます。
行草の自運書作は百歳にして良く筆路を正して六文字を纏め筆は沈潜し深厚なる作は見事です。
この記事が少しでもお役に立ったら「いいね!」や「シェア」をしてくださいね。
- 今注目の記事!