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2019年04月01日

3月は無審査3作品。|皇寿書壇2019年3月入選作品

3月は無審査作が3作品選ばれました。(編集部)

無審査

無審査1 栗野 孤舟

栗野 孤舟

筆の抑揚・緩急・遅速・筆圧などの運び方によって書く人の感情や意志を伝達することが出来ます。
この作、文字を組み立てる点や線が連続し緊密感ある書きぶりで敬意整い律動に富み宋代の黄山谷のような運筆の速度に似て規模が大きく、変化の妙と豪放さが見事です。

無審査2 斎藤 北城

斎藤 北城

楷書作の起筆はいくぶん深めに入りやや圧度を加えて沈着に引き、終筆は十分に押えて縦画は深く入って張りがあり垂直に引き、転折は力をこめて曲げて、全体的にはどことなく隷筆があり故意に富んで見応えな作です。
自運書二点はいままでとは違った作風で高雅整正です。「老鶴…」と書かれました作は一行目の三文字は筆が良く立ち紙面を確実に捉てほどよく掠れも生じ含蓄ある線条にして切れ味もよく堂々の作です。
「春風…」と書して下さいました作は直筆を巧みに用いて啾々とした情景がよく表現されておりますが「草」字の終筆は筆の軸を右に傾けすぎた為に側筆の線となり少し堅い線質となってしまったことが残念です。

無審査3 久米 恵泉

久米 恵泉

「螢飛…」と書して下さいました作は「夜」字の終筆を気持ちよく引いて下さったことと思いますが結体がいま一つ安定していなかったことが残念です。
もう一点作は、老練な筆致で六文字書かれ趣があり、百歳にしても筆を持ち続け真面目な学書態度に敬意を表します。これからもご自愛なさりご出品下さい。

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