趣味
2017年10月27日
9月は特選1作品と無審査が3作品。|皇寿書壇2017年9月入選作品
今月は先月に続き「喬林、時に衣を曝す」という作品が特選に選ばれました。無審査は3作品。(編集部)
特選
八木 宇香
読み=喬林、時に衣を曝す
いきいきした書線は紙面に活気を有しています。
「曝」字の磔法(右払い)の角度が悪いように思われますが、「衣」字の終筆などは健勁な線条で、また大胆な運腕も堂々として見事です。
無審査
鈴木 瑞峰
「箇是…」と書して下さいました行書作の妙味ある筆線は紙質と筆圧・運筆の速度が合致して掠れを生み形意よろしく雅趣に溢れた見事な作です。
草書作は形意はよろしいのですが側筆の線を使いすぎた感があります。
楷書作は沈着で送筆が確りして纏まりがあります。
「家山…」と書かれました行書作は「家」字などの造形がおもしろいだけに「正」字の結体がいま一つ定まっていないことが惜しまれます。
草書作は切れがある筆線で清勁で布置が確りしております。
楷書作はさりげない高雅な味といったものを見逃すことは出来ません。
藤田 貢外
王鐸の臨書作は「載」字が大きくやや全体的に布置が悪いように思われますが、王鐸の充実した気力と運筆の確かさを良く捉えており好臨です。
自運書二点の「柔弱…」と書して下さいました作は、力感がありますが語句の意を意識されたのか「柔弱」字の結体を誇張しすぎた感があります。
もう一点は文字の中心をずらした独特の造形と余白の間のおもしろさから一つの雰囲気を持った作です。
松原 滋柳
隷書作の「即・通」字は謹厳な姿で書かれているだけに、「時」字の終筆や「来」字の三画目の点を細く長く引かれ意表に出られましたが、やはり建築的な美しさや知的で健康的である隷書の姿がよろしいと思います。
自運書二点の五文字作は布置がいま一つ定まっておりませんでした。
四文字作は枯淡にして全体の纏まりがあり安定した作です。
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