趣味
2025年03月04日
「飾らない月はそのまま笑ってる」2025年2月入選作品|老友川柳

老友新聞2025年2月号に掲載された川柳入選作品をご紹介いたします。(編集部)
天 位
飾らない月はそのまま笑ってる
森井 睦子
着飾ったりお化粧したりしなくても、魅力ある存在。お手本は上空に。何千年も常に笑っている月に、誰しも勇気づけられるのだと気付ける一句。
地 位
影法師から背中まるいと注意され
阿部 良子
自分では気付けない背中の丸み。注意してくれたのは周囲の人物ではなく、自らの影だった……。「影法師」に人格を持たせたのはお手柄ですね。
人 位
友達に金をかすのはくれてやる
岡本 政子
借金が元で人間関係に亀裂が入りがちなのは昔から。予防するには、返済無用にするのが王道でしょうか。「くれてやる」の語が心理を物語ります。
五 客
選挙戦動画サイトで波乱呼ぶ
本庄 一郎
選挙イヤー、インターネットを使った動画の影響が話題に。作者お住まいの兵庫では特に。年末に詠まれた時事吟ですね。
休耕田案山子さびしく欠伸する
原島 幸男
稲作が可能なのに使わない田圃。食糧不足が懸念される折、虚しさが。案山子にアクビをさせる描写の発想が光ります。
店先でにおい松茸存分に
菊地 幸子
庶民には手が出にくい松茸。においを嗅ぐ分にはお金がかかりませんね。「存分に」という締めの語が共感を誘います。
水かけを忘れた花に怒られる
田中 和代
人以外との対話。動物もありますが、植物も大切。水を忘れたら、花に怒られた気がしたのを、大胆にも言い切りに。
おしゃべりと笑い私の長寿薬
阿部 良子
もし長寿に導く薬があるなら、それはおしゃべりと笑い。豊かな交流に明け暮れる日常の充実ぶりが、参考にもなりますね。
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