趣味
2024年11月21日
「副作用なしの薬は笑いだけ」2024年11月入選作品|老友川柳
老友新聞2024年11月号に掲載された川柳入選作品をご紹介いたします。(編集部)
天 位
副作用なしの薬は笑いだけ
王田 佗介
薬は副作用がつきもの。百薬の長と言われる酒も含めての真実だが、例外は「笑い」だという指摘。笑いながら、大いに頷く人は多いことでしょう。
地 位
華いだ五輪の陰でまだ戦火
本庄 一郎
世界注目の「戦い」、パリ五輪が終了。実は地球上にはその間も戦火が絶えなかったという冷厳たる事実を、ずばり提示。これも川柳の役割ですね。
人 位
口下手が言い訳だけは一人前
新井 純一
いつも口下手をこぼす本人が、弁解する時だけは弁が立つという、皮肉がよく効いていますね。実は皮肉る相手が自分だとしたら、さらに深みが。
五 客
美容院帰途遠廻りしたくなり
阿部 良子
髪を整え、美しくなって気分爽快。この私を見て!見て!という自己陶酔もたまにはいいのではと、納得させられますね。
名月やお団子よりもドビュッシー
杉本 澄子
「花より団子」よろしく、お月見で団子に手を伸ばすかと思いきや、クラシックの名曲「月の光」を聴く。芸術の秋ですね。
仲秋の月も汗かく熱帯夜
王田 佗介
暑さが長引き、仲秋だというのに、何と熱帯夜!人間たちではなく「月も汗かく」との表現を思いついたのがお手柄。
酷暑中陽陰選んで干す敷布
櫓木 香代子
本来は日向に干すシーツを、わざわざ陰を選んで日に当てないようにする。酷暑ぶりを暮らしの一コマで表す工夫に拍手。
出来ぬこと猛暑のせいにして老いる
櫓木 香代子
出来ることが減るのが老いの一側面。出来ないのは猛暑だからと言い訳する自分を、敢えて突き放す姿勢が潔いですね。
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