趣味
2023年09月15日
「戦争は希望持たせてあと地獄」2023年9月入選作品|老友川柳
老友新聞2023年9月号に掲載された川柳入選作品をご紹介いたします。(編集部)
天 位
戦争は希望持たせてあと地獄
本庄 一郎
夏は戦争について思いを巡らす季節。庶民は結局地獄を見るものだという教訓は、本質を衝いているように思えます。若者たちに伝えたいですね。
地 位
増税に防衛策のない庶民
王田 佗介
防衛費増加の必要をちらつかせての増税案。政府の打ち出しに庶民はなす術はあるのでしょうか。防衛策のない悲劇を詠み、川柳らしい切れ味が。
人 位
恋文はAIまかせケセラセラ
森井 睦子
もっともらしい文章作成が可能になった人工知能。人間臭いラブレターまで機械に頼る風潮を風刺し、共感を呼ぶのではないでしょうか。
五 客
おかずより品数多い薬の山
新井 純一
処方される薬の数がどんどん増える状況を、おかずより多いと表現。「薬の山」と6音の字余りにした技巧も光ります。
ゼロにして出直しなさいマイナンバー
王田 佗介
不具合続出で、疑問の声が強まる中、政府が強行突破を図ろうとする動きを「出直しなさい」とたしなめる姿勢が力強いです。
鼻唄がよいしょになった散歩道
阿部 良子
散歩中に口をついて出る鼻唄が、体力的にきつくなって来ると「よいしょ」に変化。老いの悲哀をユーモアで描きます。
子や孫に平和な日本残そうよ
菊地 幸子
平和とは異なる方向に向かう現状を憂える気持ちを前面に出して、やさしい言葉で呼びかけるスタンスが胸を打ちます。
夕食のメニューに孫の笑い添え
田中 和代
家族との賑やかな食卓。お孫さんの笑い声がどんなに美味しい料理の役を果たしているのか、気持ちが伝わって来ます。
この記事が少しでもお役に立ったら「いいね!」や「シェア」をしてくださいね。
- 今注目の記事!