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2023年03月22日

「仮面脱ぎ休む我が家はパラダイス」2023年3月入選作品|老友川柳

老友新聞2023年3月号に掲載された川柳入選作品をご紹介いたします。(編集部)

天 位

仮面脱ぎ休む我が家はパラダイス

新井 純一

外出中ずっと付けている仮面。マスクなのか、比喩で言っているのか。とにかく仮面から解放される晴れやかな気分が共感を呼びます。幸せですね。

地 位

「黙食」を孫に言われるお正月

櫓木 香代子

家族そろった正月の団欒中に、かわいい孫から「しゃべらないで!」の声。長引くコロナ対策の矛盾が押し寄せる光景に、胸が締め付けられますね。

人 位

理窟つけしたい放題恐い国

本庄 一郎

国家権力への監視が届かず、好き放題に民をいじめるような政策が。どこの国、どの時代のことでしょうか。現代日本でないと言い切れますか?

五 客

聞く耳を持つと言う人頑固者

王田 佗介

自己認識と他人の評価はいかに違うか、実は頑固な人が逆の自己イメージだとすると滑稽ですよね。有名人にもいたりして。

集うこと叶わぬ年の雑煮食ぶ

倉澤 登美子

正月の一家集合が、今年は中止。一人わびしく食べるお雑煮は味気ないなあ……切なさがしみじみ伝わりますね。

聞き取れず知った振りして高笑い

新井 純一

耳が遠くなると、聞こえたフリが増えることに。どうせなら、大声で笑おうじゃないかという開き直りが、心地よいですね。

目元だけ厚化粧してあとマスク

王田 佗介

マスク生活が長引くと、隠れた部分の化粧は二の次になりがち。そんな女性たちの生態を観察して皮肉る手腕が鮮やか。

駅伝を見に行き頭だけ見て帰る

福田 浩明

混雑の激しい駅伝の沿道で、走る姿は見られず頭だけという悲哀。五七五を崩し九七三の字余りにした大胆さも買います。

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