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2022年01月07日

「新聞を配る足音冬間近」2022年1月入選作品|老友俳壇

老友新聞2022年1月号に掲載された俳句入選作品をご紹介いたします。(編集部)

新聞を配る足音冬間近

鈴木 曻

まもなく冬だと思うと、毎朝聞いている足音が今日は少し違って聞こえたのです。やがて来る厳しい寒さのなかを配達する人の苦労を思いやっています。

想ひ出の多き文箱や秋時雨

山根 博子

文箱の手紙はその人の過去を振り返らせます。たとえ不快な手紙であっても今は懐かしい思い出です。手紙の差出人のなかにはもう会えない人もいるでしょう。窓外の時雨を感じつつ、来し方に思いを馳せています。

蜜柑摘む二人っきりの島に住み

本村 忍生

この二人はたぶん夫婦でしょう。島にたった二人で住み自給自足に近い暮しではないでしょうか。その一つが二人で育てている蜜柑です。不自由な島の暮しにも不服なく穏やかに過ごす夫婦を想像させます。

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