趣味
2018年01月12日
「紙人形目鼻もらへぬ寒さかな」2017年12月入選作品|老友俳壇
老友新聞2017年12月号に掲載された俳句入選作品をご紹介いたします。(編集部)
天
紙人形目鼻もらへぬ寒さかな
清野 佐知子
紙人形は目や鼻が描かれていないのが多いのですが、それを「もらへぬ」と捉えた作品、哀切感が強く伝わります。形は人間でも所詮は人形です。
地
秋灯や子の居る家のとびとびに
王田 佗介
昔はどの家も子供が居たように思いますが、少子化の昨今は「とびとびに」でしょう。夕暮に灯があり、子供の声がする家の前を通ると心が温まる思いがします。
人
乱菊や終の住処を決めかねて
桜井 美智子
人生の最後を何処で迎えるかに迷う気持、来し方の清算にも似た思いでしょう。この心情をかきたてるように菊の花が乱れ咲いています。
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