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2024年08月08日

「暑かりしただ一行の日記かな」2024年8月入選作品|老友俳壇

老友新聞2024年8月号に掲載された俳句入選作品をご紹介いたします。(編集部)

暑かりしただ一行の日記かな

岸 慶子

暮しの一日には様々な出来事があるものですが、ただ暑かったことしか残らなかったのです。暑さ極まる一日の様子を、中七音で端的に表現しています。

今宵より簾ごしなる隣の灯

田原 きよ子

作者の家から日々隣家の様子が見えるのでしょう。簾をかけた今日も簾ごしながら変わりない隣家の一日が終る灯が見えるのです。両家との親しい交流ぶりを想像させます。

どの家も袋掛して音もなし

本村 忍生

何の袋掛けかは判りませんが、果実の生産地のようです。袋掛の時は結構人も出てゐたりで活気があるのでしょう。その大仕事を終えた一帯の静かな光景を目に浮かべると、心癒される思いがします。

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