趣味
2023年03月13日
「雲間より天使のはしご寒の入り」2023年3月入選作品|老友俳壇
老友新聞2023年3月号に掲載された俳句入選作品をご紹介いたします。(編集部)
天
雲間より天使のはしご寒の入り
菊地 幸子
雲の間から射す寒に入ったばかりの日差は、天使が地上に降りて来るための梯子だというのです。天子の使いは地上の我々に何をもたらしに来るのでしょう?福か難か考えさせられます。
地
ひたひたと畳這ひくる寒さかな
田原 きよ子
冬の畳の部屋は冷気が足許から体全体に伝わってきます。畳の間に入った時の寒さは、まさに中七音の通りです。広く畳を敷いた家屋が少なくなった昨今、作品のような寒さに懐かしさを覚えます。
人
もう誰も住まざる母の家の冬
本村 忍生
最近まで住人がいた家、かつては母も住んでいたようです。人気の無い家の寂寥感を季語に託した作品ですが、同時に亡き母上への偲びごころが感じとれます。
この記事が少しでもお役に立ったら「いいね!」や「シェア」をしてくださいね。
- 今注目の記事!