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2019年03月27日

「今日も一日何とか生きて 浸る感謝の仕舞風呂」2019年3月入選作品|老友都々逸

老友新聞2019年3月号に掲載された都々逸入選作品をご紹介いたします。(編集部)

天の位

今日も一日何とか生きて
浸る感謝の仕舞風呂

仲野 まつ乃

人へ、身の周りへ、自然と湧く感謝の心が仕舞風呂に浸る解放感の中によく伝わって来ます。「何とか」にお心の強さを感じます。

地の位

それがどうした魅力度なんて
昔 常世の常陸国

若色 茂

マスコミが都道府県の魅力度など調べること自体が浅はかなのに…。誰も故郷が一番ですよね。

人の位

バケツ ゴロゴロどこまで転ぶ
遠州名物 空っ風

岡本 政子

関東では赤城颪を「上州(群馬)名物空っ風」と言いますが、遠州(静岡)も名物の一つに空っ風があるのですね。

十 客

腕に持てない洗濯物を
孫の笑顔が取りに来る

飛田 芳野

三代の生活感が晴れ晴れと飾り気なく表現されています。

今日は晴れの日振り袖姿
誰に見せよか見てほしい

鈴木 とく

皆に見て貰いたい。そしてあの人にはゼッタイ!

愛し合っても所詮はひとり
お月様さえひとり旅

王田 佗介

互いに愛し合った方を失くしたが、それでもしっかり生きようとする立ち姿がいい。

男一匹土俵の砂と
塩で磨いて行く四股名

惣野代 英子

相撲甚句「土俵の砂付け男を磨く…」ですね。はあ、どすこいどすこい!

今日も元気だ食事がうまい
白いゴハンに生卵子

山田 浩司

昔のコマーシャル紛いの上の句ですが、下の句にすっきり連動させて純粋な感動を漂わせています。

唄い踊るは時代の流行(はやり)
付いて行けない大晦日

大石 志津江

NHK紅白。何だかんだと言っても見てしまう年越しの家庭行事なのですね。

鼓笛隊でも先頭太鼓
からだ丈夫な曾孫さん

黒木 弘

「さん」が付いているので他家(よそ)の曾孫さんでしょうか。見物衆が居て下さってのパレードですものね。

貴男好きよと三つ股掛けて
後はどうなる腐れ縁

鈴木 曻

上(かみ)に若い女性を描き、下(しも)に周囲の人間の心配を据えて都々逸らしい気配りを表しました。

春よこいこい寄り道せずに
わたしの手許に早くこい

三橋 ユキ

暮れに骨折の憂きめに遭われた由。決して利己的に「私の手許に」と言っているのではないのですね。

今朝も家族で暖か御飯
感謝してますこの平和

鈴村 三保子

戦中戦後の昭和を知る人は、平成の平和が何より嬉しかったのです。

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