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コラム

2018年09月28日

第29回「宇和島城」~見どころは現存の天守!築城の名主・高虎が築いた城

別名=鶴島城
所在地=愛媛県宇和島市丸之内
種類=平山城

この夏の豪雨により宇和島市には大変な被害が出てしまいました。各地の被害を耳にされ、読者の皆様も胸のつぶれる思いをされたことでしょう。
今回は宇和島市にエールを送る気持ちで、海と山を巧みに取り入れて築かれた宇和島城をご紹介いたします。

宇和島城は徳川家康のお気に入りで、築城名手といわれる藤堂高虎が慶長元年(1596年)から6年の歳月を費やして築いた城で、上空から見る城郭は不等辺五角形をしているのが特徴の一つです。
1616年には伊達政宗の長男秀宗が入城し修築したので、高虎と伊達の見事なコラボ城なのです。
なぜ伊達なの?と思われる方も多いと思いますが、仙台の伊達家は政宗の正室の子が継ぎ、秀宗は側室の子。分家のような形で宇和島藩が誕生して幕末まで伊達家を治めていました。

まず、散策ルートの王道は、現存している遺構で、しかも薬医門としては最古クラスの「上り立ち門」から入り、隙間なく並んでいる美しい石垣をじっくり観察しながら天守へと進みましょう。

4面「気ままに城巡り29」30年9月号写真2

途中にある現存している長屋、郷土館となっている伊達家の武器庫であった倉庫もお見逃しなく。天守に登ったらその先のゴールは長屋門です。
本丸は城山公園頂上にあります。この城の本丸天守は下から見上げると大きいのですが、中に入ってみると、あれっと感じるコンパクトな大きさですが、1860年の天守修理時に作成された雛形が展示されており、これは大変貴重なものです。
最上階へ続く急勾配の階段の手すりの細工はセンス良くおしゃれで、漆喰壁はとても重厚感があります。
窓からの見晴らしを楽しんだら、屋根瓦をご覧ください。亀の甲羅の形をした瓦の上に桃の形をした瓦が乗っている場所があります。桃や亀には魔除けと長寿を願う意味があるからです。

平和のシンボルとして築かれた宇和島城

日本では12例しかない現存天守の中の一つですが、宇和島城の天守入口は他の城には見る事の無い大きな玄関になっています。これは、平和の象徴のシンボルとして築かれた城だからなのです。
まだ、7月の被災の影響で通行止めの箇所があるかもしれませんが、平和のシンボル頑張れ宇和島城!是非、再訪したいと考えています。(老友新聞社)

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