コラム
三遊亭ぽん太の下町寄席からこんにちは!
第37回「大河ドラマ」
粘り腰の夏がようやく終わり、多少は秋の空気になってきましたね。
さて、前回告知した『新婚さんいらっしゃい!』の放送も無事終わりました。
有り難いことにあちこちから反響がありました。
ただ私よりも妻の方が色々あったようで。
私は表に出る商売なので出てても驚きはないでしょうが、妻は浮世絵研究の学芸員でまた性格的にも大人しく見られる人なので(また異様に声も小さいので)、テレビのバラエティに出てハキハキ話してる姿は地元でも話題になったとか。
出演が決まった当初は恥ずかしがっていましたが、SNSでも評判が良かったので悪い気はしてないようで安堵してます。
ただ、ネットニュースにあった【2人のラフな私服姿!ぽん太妻のノースリーブ写真】という記事にはイケメン俳優とグラドルとかでもないのにどこに需要があるんだと二人で笑いましたが。
さて、またまたただのお知らせです。
表題の通り、NHKの大河ドラマに出ます!
来年の『べらぼう』です!
浮世絵の版元蔦屋重三郎が主役という、浮世絵に関連したドラマ!
ご縁がありまして呼んで頂きました。
蔦屋重三郎というのは江戸時代中期に、浮世絵や黄表紙を出版した今で言うメディアプロデューサーのような役割を果たした人物で、この人がいたから歌麿や写楽、北斎が世に出ました。いまの私たちが思い浮かべる「江戸」イメージの一端を創り上げた人物ともいえるでしょう。
私の役は名古屋・熱田の宿場の本屋の売り手。
本屋はいつかやりたいなぁと思ってましたが、ドラマ内で夢が叶うとは。
江戸時代ですが。
そして、このコラムの熱心な読者の方はお気づきかも知れませんが、第34回で熱田の渡しに行った話を書いてますが、実はあれはドラマの役作りのためでもありました。
匂わせしてすみません!
ドラマ自体の出演は大学生の頃にエキストラとして出たことはありますが、僅かですがちゃんとセリフがある役は初めてです。
私が出演するシーンはすでに収録済みで、撮影場所は京都!
太秦!
正に時代劇のど真ん中。
前座の頃に小朝師匠が雲霧仁左衛門というドラマに出演されるためそのセリフ合わせの相手として連れていって頂いた以来です。
その前は小学校の修学旅行。
プリンが美味しかったことと仏像を買った(金剛力士立像)ことだけ覚えてます。
自分が演者として立つなんて思いもしなかったのですが、勉強になることがたくさんありました。
まずちょんまげ。
江戸時代なのでもちろんカツラのちょんまげをかぶります。
普段ボウズ頭でおりますが、ちょんまげが乗るだけでなんだか凛々しくなります。
サンキューちょんまげ。
そしてちょんまげが乱れてはいけないので、お店に入る時は暖簾を上げたりといちいち気にします。
普段落語やってる時、ちょんまげの存在に注意したことが無かったのでこれは発見でした。
あとは駕籠屋さんの大変さ。
ワンシーンだけでも何回も撮るので、その度に駕籠屋さんは駕籠を担いでえっちらおっちら歩きます。
人が乗ってなくてもどう考えても重い…
落語に駕籠屋の出てくる噺はいくらもあるので苦労がしのばれます。
今度から心の中で労わろう、駕籠屋を。
という訳で僅かな出番でしたがとても良い経験となりました。
また出演日が近くなりましたらお知らせ致します!
※写真は舞台となる名古屋・熱田にある宮宿での筆者
お知らせ
三遊亭ぽん太の月例落語会
ぽん太ラボvol.49 演目:小間物屋政談、他
日時:10月12日(土)14時開演(13時半開場)
会場:アートスペース兜座
料金:予約2000円、U29割1500円、ぽん太初めて割1000円
三遊亭ぽん太独演会
看板のぽん!その一
日時:11月3日(日・祝)19時開演(18時半開場)
会場:ティアラこうとう小ホール
料金:予約2000円、U29割1500円
予約・問合せ:pontathe2nd@gmail.com
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- 三遊亭ぽん太
- 落語家
- 1985年2月24日生まれ / 愛知県名古屋市出身 / 法政大学社会学部卒 / 2015年2月に三遊亭好楽に入門、前座名「好也」 / 2018年11月二ツ目に昇進「ぽん太」を襲名 / 現在、持ちネタは古典新作合わせて180席以上ある
- ぽん太さんのHP
https://pontathe2nd.amebaownd.com/
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