コラム
三遊亭ぽん太の下町寄席からこんにちは!
連載13「親子関係」
お彼岸の時期となり秋だなーとは思う瞬間は多々あれどまだ暑いですね。
そして九月ということはついにこの連載も丸一年です。
偉い!
子供の頃の日記も三日坊主だったのによく続けました。
私の父も犬を飼い始めた時に成長日記をつけようとしましたが数日で途絶えてました。
親譲りの三日坊主。
さて師弟の関係もほぼ親子と言っていいのではないでしょうか。
もちろん血は繋がっていませんが(繋がってる方もいますが)、むしろ実際の親子よりも関係は濃いかもしれません。
楽屋仕事や芸のことだけでなく落語界での生きてゆき方などを教えてもらいますし、師匠という存在が無ければ居場所は与えられないのですから正に父です。
そして弟子の方から師弟関係をお願いするわけですから反抗期なんて許されません。
あんまり聞かないですからね、師匠と口きかなかったりする弟子。
好楽一門ではないある後輩が自分の師匠宅で毎日食事を頂いていたのですが、ある時師匠が健康に良さそうだからという理由でお味噌汁に茶殻を入れたそうです。
あおさみたいな感じで(笑)
実際の親子だったらちゃぶ台ひっくり返して即自室に籠る案件ですが、我々の世界は師匠の出したものですから文句を言わずに食べなければなりません。
後輩もちゃんと食べたそうです。
あまり仕事の出来る子ではありませんでしたが、その時ばかりは尊敬しました。
そして好楽一門であることに感謝しました。
好楽一門は直弟子が十人いますが、それぞれ師匠の様々な箇所を受け継いでる気がします。
血が繋がっていなくても夫婦が似たりするのと同じで意識する部分も意識してない部分もなにかしら似てくるものです。
芸でも師匠の陽の部分と陰の部分、弟子によってそれぞれに影響される箇所が違ったりします。
またお客様との接し方など学ぶところはたくさんありますが、私は手持ちぶさたの時に指を反りぎみにしながら手を叩くという師匠の癖がうつりました(笑)
あと定食屋などでお店の高齢女性の店員さんを「お母さん」と呼ぶところでしょうか。
もっと売れるための工夫などを真似したいものです。
ちなみに私に後々弟子入り志願者が来たら、一番弟子の名前は『ぽんこつ』にすることだけ決まってます。
二番弟子以降はぽんず、さんぽん、ぽんしー、ぽんご、ろっぽんぎ…
そんな立派な真打になれるまでこの連載も続きますように。
というわけで二年目も何卒よろしくお願い致します!
お知らせ
三遊亭ぽん太の月例落語会
ぽん太ラボvol.33
日時・10月2日(日)14時開演
会場・池之端しのぶ亭
料金・予約1500円、U25割1000円、ぽん太初めて割500円
予約、問合せ・pontathe2nd@gmail.com
三遊亭ぽん太独演会
怪談乳房榎令和四年版完全通し口演
日時・10月15日(土)18時開演
会場・新宿シアターミラクル
料金・予約2000円、当日券2500円
予約、問合せ・pontathe2nd@gmail.com
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- 三遊亭ぽん太
- 落語家
- 1985年2月24日生まれ / 愛知県名古屋市出身 / 法政大学社会学部卒 / 2015年2月に三遊亭好楽に入門、前座名「好也」 / 2018年11月二ツ目に昇進「ぽん太」を襲名 / 現在、持ちネタは古典新作合わせて180席以上ある
- ぽん太さんのHP
https://pontathe2nd.amebaownd.com/
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