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コラム

2024年08月08日

第13回 渡月橋~京都きっての観光名所

爽やかな季節となり観光シーズンの到来です。外国人観光客も多くなり各観光地は賑わいを取り戻しやっとコロナ前に戻ったようです。

日本で人気の観光地といえば京都。観光名所は数々ありますがその中でも嵐山は訪れる人が多く、渡月橋を渡る人で溢れている様子がテレビで映し出されると人気の程を感じます。

自然と融合「嵐山のシンボル」

嵐山のシンボルの渡月橋は嵐橋ともいい大堰川に架かる橋です。この川は上流が保津川、下流が桂川と呼ばれています。承和三年(836年)に僧侶の道昌によって大堰川の修築が行われ、その時に掛けられた橋とされています。橋の南にある虚空蔵菩薩が安置され、十三参りで知られる法輪寺に因んで法輪寺橋、法輪橋とも称されていました。

平家全盛の平安時代末期には、高倉天皇と京都一の美貎といわれた藤原成範の娘の小督局の美しく切ない恋物語の「琴きき橋」という伝説もあり、当時は今よりも上流にあったようでした。

「源平盛衰記」にある建礼門院の雑仕横笛が「大堰川の早瀬、御幸の橋の本に行き」、入水したのもこの橋です。また、大橋、御幸橋という名前もあったようで鎌倉時代に亀山上皇が橋を渡りながら月を眺め「くまなき月の渡るに似る」として、今に残る渡月橋と命名したといわれています。

この付近は出水が多く幾度となく橋は流失し、応仁の乱などの戦で焼失しましたが、慶長十一年(1606年)に角倉了以が大堰川の上流保津川の開削工事を行い、現在の位置に架け替えられ今の渡月橋の原型となりました。昭和九年には鉄筋コンクリートとなったのです。それでも橋の上の欄干部分は檜作りで嵐山の自然と融合するデザインとなっています。

特等席は美術館カフェからの眺め

ゆったりと流れる大堰川に架かる渡月橋は観光ポスターになるほど風情があります。早朝から日の入りまで時間によって表情を変え、春は桜、秋は鮮やかな紅葉と春夏秋冬自然の恵みを存分に味わうことが出来る場所です。

私の一番のおススメはすぐ近くの福田美術館のカフェからの眺めです。大きな窓の下には大堰川、視線の先は渡月橋。美術を観賞し静かなカフェからの景色は私だけのもの。コーヒーをいただきながら至福のひと時を過ごせます。

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