コラム
2022年04月18日
「お茶摘みの思い出」~本紙読者投稿より
「夏も近づく八十八夜あれに見えるは茶摘みじゃないか赤ねだすきに菅の笠」
まもなくお茶の季節。昔のように赤ねだすきも菅笠も見られなくなりまして、今は皆、布にひだのついた野良帽子をかぶっています。私は昔の人間ですから、やっぱり菅笠でなければ駄目です。
小さい時から母や姉についていって茶園に出ました。小学校も「茶休み」といって、一週間ほど休みになったので、よく手伝ったものです。
お茶園のない家の子供は、よそへ手伝いに行き、摘んだだけお金を貰っていました。うちでも四、五人の子供に摘んでもらっていました。
雨が降っても、蓑笠つけて、休むことなく毎日摘みました。今では、ビニール製で濡れない合羽や長靴まであるのに、雨の日は摘み取りません。雨どころか、朝露があっても摘み取りません。
昔は長靴も無い時代、藁草履を履いての作業でした。若かった昔だから出来たのでしょうね。それでも、今年も無事に茶摘が出来る。こんなにありがたい事はありません。
(静岡県 A・O)
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