コラム
「孫娘へ思いつきの体験 学習」~本紙読者投稿より
娘家族との同居生活は終了した今も、小学1年生になった孫娘が2週に1回、学校休日前日に泊まり、翌日親と一緒に夕食を共にして帰っていく。
彼女は料理を手伝う事が好きである。家内は危ないと言いながらもセラミック包丁を用意して、
「手伝って!」
と声をかければ
「はーい」
と飛んでくる。
娘には教えなかったせいもあり
「こうやってやるんよ」
「すごいじゃん」
と孫娘に対する力の入れようは半端ではない。
とある日、夕食のおでんを孫娘はいち早く食べて、皆に
「おでんはいかがですか」
と注文を取り始めた。覚えきれないのかメモ帳にひらがなで書きだし、順番に皿に盛って運んできた。
皆が帰った後、
「あれだけ好きなら実際に屋台の店を作って店長さんをやってもらおう」
と家内と相談し、次の夕食でする事になった。
当日、段ボールやガムテープ、マジック、ラッカーで大まかに店はできた。店名やメニューは勿論孫娘にお願いした。
やる気満々だが、わからなくなったら
「ばあちゃーん!」
と助けを呼ぶ。
「おでんやおにぎりの中身を書いとかんにゃあ注文できんぞ。パパが来るまでに開店できんぞ!」
と言うと、サプライズをしたいのと店長の責務からか
「ばあちゃーん!」
を連発する。
皆が揃った。何とか間に合った。
「いらっしゃいませ!」
の彼女の言葉とこの企画に、パパは感動していた。
注文はおぼつかないが、一生懸命におでんを盛りつけ、ラップして握ったおにぎりを 笑顔で配っていた。
最後に
「今日は疲れた!」
と言ってソファーで眠り出した。
「よく頑張ったな!」
今回の一部始終を思い起こし、頬張ったおにぎりは少々しょっぱくなった。(広島県 PNさだわや)
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