医療と健康
ストレス解消20年史
ストレスという言葉の生みの親である生理学者のセリエ・ハンス博士によると、ストレスは「人生のスパイス」だそうです。確かに、適度のストレスがあるからこそ、やる気がでます。
「ストレスを感じたら、解消を心がけましょう」とよくいわれますが、私は予防を重要視しています。ストレスは「ため込まないこと」が何より大事。常日頃からこまめな解消を心がけるようにしましょう。効率的な気分転換がストレスの蓄積を防ぎます。
あるリサーチ会社が、1998年と2018年の「ストレス解消法」について調査したデータがあります。それによれば、98年も18年も、ストレス解消法の第1位と2位は同じものでした。
第1位は、「睡眠を十分にとる」。これは98年59%、18年50%。第2位は「親しい人と話をする」(98・18年ともに44%)でした。第3位は、変化があり、98年は「趣味に熱中する」(28%)でしたが、18年では、「好きなものを食べる」(43%)となっています。
両年とも1位は「睡眠」ですが、18年は割合が少し減っているのが気になります。私はやはり、ストレス解消の基本は、睡眠を十分にとることだと考えています。
3位に「好きなものを食べる」がランクインしたのは、スマホの登場により、おいしいものを気軽に購入できるようになったことや、コンビニでも専門店並みのスイーツなどが買えるようになったことが影響しているかもしれません。
解消法はなんでもよいのです。大事なのは、「ストレスはためない」をキーワードに生活スタイルや、仕事内容、その時々の状況に合わせ、多様な選択肢を持つことです。
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- 山本 晴義 医師
- 心理カウンセラー
日常よくある心の悩みについて、山本先生が解説します。心を健康に保ち、毎日健やかに過ごしましょう!
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