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ビンの中に苔や石で風景を創造~「小さな緑のインテリア苔屋」体験教室を訪ねて
小さな世界「テラリウム」に魅せられて
以前、本紙では小さな盆栽鉢の中に風景を作り出す『情景盆栽』を取り上げた。その以前から老若男女を問わず人気を集めていたのが苔玉だ。そしてここ数年、同じ小さな世界に魅せられて購入したり、自分で作ったりする人が増えているのが「テラリウム」というもの。ガラスのビンの中に苔や石、フィギュアを配置するテラリウムとは、初心者でも気軽に始めることができる。凝るといくつも作って贈り物にする人もいるという。栃木県・那須で体験教室を開催している『小さな緑のインテリア苔屋』オーナー・荒井正樹さんに、テラリウムのお話をうかがった。
「初めて参加」が8割
『小さな緑のインテリア苔屋』は栃木県・那須にあるミニ盆栽を売る店だ。ここでは、オーナーの荒井正樹さんがテラリウムの体験教室を開催している。
夏休みで特に予約が集中する忙しい時期に、テラリウムについて話を聞かせてくれた。
「テラリウムの人気が盛り上がり始めたのは3年くらい前です。当店では苔玉やミニ盆栽の体験教室も開いていますが、テラリウムを体験する方が多いですね」
決まり事なく自由に
動物などフィギュア配置も
テラリウムが初心者にもお勧めな理由を荒井さんが語る。
「ガラスのビンの中に砂を入れ、その上に苔や石を置いて風景を作っていくのがテラリウムです。盆栽と違って決まりごとはなく、石の大小や配置は自由ですし、動物や建物など好きなフィギュアを置いてもいいのです。苔の種類を複数にしたり、シダなどを加えてもいい。ですから初めての方でも気軽に始められるのです」
ただし、テラリウムを作るとき、ひとつだけ注意することがあるという。
「苔を置くとき、きちんと砂の中に植えなければいけません。ただ置いてしまう人がいるのですが、それだと時間とともに枯れてしまいますから、それが注意点ですね」
そのため、何度も教室に通う必要はないが、一度だけは習った方がいいという。実際、苔屋のテラリウム体験教室の80パーセントは、初めて参加する人だという。
また、荒井さんは、お客さまの発想力に驚かされることがあるともいう。
「当店では色のついた砂があるのですが、ビンの淵の一部にオレンジ色の砂を置いた方がいたんです。聞くと夕日をイメージしていると。そういった発想には、それまで出合ったことがありませんでした。教室に参加した方は、近くの人の作品を見てお互いに褒め合ったりしています。作品づくりの参考にもなりますよね」
苔屋のような自然に囲まれた教室に、出かけていくのも楽しいのではないだろうか。
「ドライブがてら家族で体験教室に来る方も多いですよ。年齢層も幅広く、この間も30~40代の娘さんとその親御さんが一緒にみえました」苔屋の体験教室は予約制で基本料金2千200円(所用時間約1時間)。
苔の成長見る楽しみも
ところで、作る手間は省きたいという方もいるだろう。そんな方はすでに作られたテラリウムを購入して育ててみてはいかがだろう。自分で作ったテラリウムにも同じことがいえるのだが、苔が育って、配置されていたフィギュアがだんだん埋もれていく様子を見るのも楽しい。
苔が育ったらメンテナンスが必要で、基本的には購入した店舗に頼むことができる。
外出に気を使う日々、「同じものは二つとない小さな風景」を自宅で作り、家の中に飾ってみてはいかがだろうか。
なお、那須のテラリウム体験に興味がある方は苔屋までお問い合わせを。
メール:nasukokeya@yahoo.co.jp
ホームページ http://www.kokeya.jp/
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