趣味
2016年05月04日
2016年5月入選作品|老友俳壇
天
春炬燵母を亡くせしひとと居て
平岩 しずか
母を亡くした人をさりげなく労る様子を想像させます。いまこの人にどんな言葉をかけても悲しみを除くことは出来ない。一緒に居てあげるしかないと思っているような作者の深い思いやりがしのべます。
地
夜濯ぎのすぐ乾きそう月明かり
仲野 まつ乃
月の明るさで濡れた衣類が乾く筈はないのですが、それは物理的な理屈で、感覚的には確かに乾きそうな気がします。俳句は理屈ではないことを今更ながら思います。なおこの句の季語は夜濯ぎ(夏)です。念のため。
人
梅日和仲間を増やし雀どち
清野 佐知子
梅の木やその辺りで啄む雀、二三羽だったのが沢山来て戯れている光景が目に浮かびます。作者も雀もこの日和を楽しんでいます。
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