趣味
2019年12月19日
12月は無審査3作品。|皇寿書壇2019年12月入選作品
12月は3つの無審査作品が選ばれました。(編集部)
無審査
栗野 孤舟
90歳を越えられておりますが、一画一画確りと運筆され、筆線充実し筆が紙面を確実に捉え均整に五文字を纏め、安定した形意は清雅でさすが無審査の作。未晒の黄ばみ有る紙質が季節感を一層醸し出し、雅味のある作としております。
塚田 濤石
久し振りのご出品ですが、ご健筆であることに安心いたしました。
さて、楷書作は禿筆を使用されたのか起筆には丸みがあり、ゆったりした送筆で進められた墨線は温雅で古意を含み風韻有す作です。
行書作は、「身・亦」字の結体が悪く布置に安定を欠いたことが残念です。筆致快調な草書作は、浮線なく確りとした筆調で動きに律動感があり流麗で素晴しい。
齋藤 北城
楷書作は、チョ遂良の孟法師碑などのような直勢で、相対する二本の線がそれぞれ垂直に書かれて力強く重厚に壮健な作に仕上がっております。
行書作は、気脈一貫し筆勢ある線条で充実した書きぶりですが、「過」字の結体が悪かったことが惜しまれます。
隷書作は、五文字バランス良く半紙に収まり、墨線は紙面にしっかり食い込み横画の終筆にはたく大きなうねり(波磔)を作り懐の広いゆったりとした字形にも魅力があり、氏近来の雅味ある快作です。
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