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2019年11月07日
台風19号クラスの被害は今後も増えるとの見解も。大切なのは「一人一人の備え」
台風19号が、東日本の広い範囲に記録的な大雨をもたらし、河川が同時多発的に氾濫、ライフラインが寸断するなど甚大な被害をもたらした。10月22日現在、84人が亡くなり行方不明9人、住宅6万2000棟が浸水し、多くの人が未だに避難生活を余儀なくされている。
10月12日に伊豆半島に上陸した大型台風19号は、東海、関東、東北地方を北上しながら縦断、84カ所で24時間降水量の観測記録を更新した。神奈川県箱根町は48時間で1000ミリを超える雨量を記録した。
千曲川では、川の水量が堤防を越える「越水」となり、堤防斜面をえぐって決壊し、1万棟近くが浸水した。このほか多摩川など71河川で堤防が決壊。氾濫した河川は16都県271河川にのぼった。
埼玉県川越市の特別養護施設では、近くの河川が氾濫し施設に浸水。高齢者など200人あまりが避難できず一時孤立する事態となったが、幸い警察と消防などにボートで全員救助された。
台風が広範囲に大雨をもたらした要因を専門家は、平年より高い海水温で強い上昇気流が発生、水蒸気を取り込んで急激に勢力を増し、一気に大雨を降らせたとみている。被災した自治体・防災関係者からは「想定外の雨の降り方」「こんな被害は初めて」という声が聞かれた。
今後、地球温暖化・気候変動の影響で「今回のような台風が増える」と専門家は見ている。河川整備・治水対策を加速することはもちろんだが、ハード面だけでは限界がある。「水害に対し一人一人がいざというときに備えることが重要」という。
まず、自分が住む市町村のハザードマップを確認しよう。(老友新聞社)
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