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医療と健康

2016年03月10日

胃の内視鏡検査が不安で怖い

胃の内視鏡検査が不安で怖い

67歳の男性です。胃の痛みについて教えてください。

食事をしている最中は何とも無いのですが、食後しばらくすると、お腹が張ってきて、重くなるような痛みを感じます。よくげっぷも出ます。

放っておくと治るので、ただの食べすぎかと思い、そのままでいたのですが、家内に言われて、近くの医師に相談をしたところ、内視鏡検査をすることになってしまいました。

内視鏡検査は初めてなので、とても怖いです。本当に検査を受けなければならないほどの病気なのでしょうか。

また、内視鏡はスムーズに検査できる人と、できない人がいるようですが、うまくいく方法があれば、教えてください。

答え

鼻から内視鏡も 心配しすぎずリラックスして

胃の痛みと、内視鏡検査に関するご相談ですが、食後に痛みがあるという事ですので、やはり何らかの胃の病気が疑われます。

とくに心配されるのが胃潰瘍です。みぞおち付近の痛みがあれば胃潰瘍の症状である可能性がありますが、痛みの強さと病気の重症度が必ずしも平行するわけではありません。激しい痛みに襲われ、検査をしてみても、軽度の胃炎だったり、逆に症状が軽くても、しっかりとした潰瘍があることもあります。お手紙に書かれているように、放っておいても治る程度の痛みだからといって、病気が軽度であるとは言い切れないのです。

それ以外にも、67歳といいますと、胃がんが心配される年齢ですので、きちんと検査を受けることが肝要です。

内視鏡検査に伴う苦痛をご心配されているようですが、内視鏡で一番苦しいのは喉の奥を通過して食道に入るまでです。嘔吐反射といって、喉の奥に物が当たると吐き気が生じますが、その強さには個人差があります。コツとしては、心配しすぎないことです。過度に緊張しますと、喉がカチカチになり、余計に内視鏡が通りにくくなります。ゆっくりと鼻から呼吸をして、リラックスをし、医師から「飲み込んでください」と指示があったら、大きく、思い切って飲み込むようにしてください。また、内視鏡検査の前には、咽頭に十分な麻酔が行なわれます。麻酔薬を、しばらくの時間、喉の奥に含ませたり、スプレー状の麻酔薬を吹き付けることもあります。

それでも不安な場合、現在は、鼻から内視鏡を入れる、経鼻内視鏡というものが使われるようになっています。嘔吐反射が出にくく、多くの方が、口から飲み込むよりも楽だという印象を持たれていますので、こちらを選択してみるのも良いでしょう。どうか怖がらずに、安心して検査をお受けください。

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髙谷 典秀 医師
  • 同友会グループ 代表 / 医療法人社団同友会 理事長 / 春日クリニック院長 / 順天堂大学循環器内科非常勤講師 / 学校法人 後藤学園 武蔵丘短期大学客員教授 / 日本人間ドック・予防医療学会 理事 / 日本人間ドック健診協会 理事 / 日本循環器協会 理事 / 健康と経営を考える会 代表理事

【専門分野】 循環器内科・予防医学

【資格】 日本循環器学会認定循環器専門医 / 日本医師会認定産業医 / 人間ドック健診専門医 / 日本内科学会認定内科医 / 医学博士

【著書】 『健康経営、健康寿命延伸のための「健診」の上手な活用法』出版:株式会社法研(平成27年7月)【メディア出演】 幻冬舎発行「GOETHE」戦う身体!PART4 真の名医は医者に訊け(2018年6月号) / BSフジ「『柴咲コウ バケットリスト』in スリランカ 人生を豊かにする旅路」(平成28年1月) / NHK教育テレビ「きょうの健康」人間ドック賢明活用術(平成27年5月) / NHKラジオ「ラジオあさいちばん 健康ライフ」健康診断の最新事情(平成25年11月)

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