コラム
父が亡くなったばかりなのに「早く財産分けて!」としつこく言われる…遺言書がない場合の遺産分割について
問い
父が先日亡くなりました。
まだ49日を迎えてもいませんのに、相続人の中には「早く財産を分けて欲しい」としつこく言って来ております。私は49日の時に話したらよいと思い、まだ何もしておりませんが、どうしたらいいでしょうか。
答え
お父様がお亡くなりになりますと、相続が開始します。お父様の遺産は相続人がその相続分に従って相続することになります。どの財産を誰が相続するかは、相続人間で話し合いをすることになります。これを遺産分割と言います。
その話し合いをいつするかについては、法律は特に定めてありません。相続人間で全員が了解すれば、いつでもよいことになります。
遺産分割は話し合いにより合意を形成することでありますので、いつ話し合いをするかについて意見の一致が見られないと合意も成立しませんので、やはりいつ話し合いをするかについて相続人全員の同意が必要です。
もっとも、遺産分割の話し合いをするとしても、その前提として遺産の調査をしなければなりません。これらの調査は相続人の全員の同意がなくても可能ですので、調査をされることは可能です。
しかし、皆が悲しみに沈んでいるときに遺産の分割について調査をしたり、話をするとしても合意の形成は難しいでしょう。海外にいる相続人とか遠方にいる相続人があるような場合は、なかなか全員で会う機会がないので、葬儀終了後に話を出すこともあるでしょう。
49日等、全員が集まる時に話し合いをするのもいいのではないでしょうか。
相続人によっては、早く遺産を相続したいという場合もあります。そのような場合は、特定の預金についてのみ一部遺産分割をするといったことも必要な場合もあります。
皆さんとよく相談して、話し合いの日を決められるのがベターです。(老友新聞社)
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