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2016年01月08日

軽い腰痛が続き左足しびれる

軽い腰痛が続き左足しびれる

69歳の女性です。定年退職をした主人が趣味の畑仕事を始め、それを手伝うようになり5~6年になります。

数カ月前の事ですが、重たい植木鉢を持ち上げたところ、腰が伸びたような感覚になりました。それから軽い腰痛が続きましたが、たいした事はなく、休みながら仕事を続けました。

ところが最近になって、左足がしびれるようになってきました。腰痛も、軽いのですが、ずっと続いております。歩き方も変ではないかと主人に言われました。

この足のしびれは、腰痛に関係あるのでしょうか。また、痛みがひどくないかぎり、このまま様子を見て、自然に治るものでしょうか。

答え

腰椎ヘルニアの疑い まずMRI検査を 診断前は安静に

重たいものを持ち上げたことがきっかけで腰痛が続いているとのご相談ですが、腰痛だけでしたら、腰椎捻挫、いわゆるぎっくり腰の可能性が高く、しばらくの間安静にしていれば治ることもあります。しかし、足に痺れが出ていますと、あまり良い状況とはいえません。

足が痺れている場合は、神経が腰の部分で何らかの圧迫を受けている可能性があります。最も心配されるのは、腰椎ヘルニアといって、腰椎と腰椎の間の椎間板が、重いものを持った瞬間に飛び出してしまった状態です。飛び出した腰椎によって神経が圧迫され、痺れを感じるのです。

さらにあなたの場合は、歩き方も以前と変わってきているとのことですので、ご自身が気づかなくても、神経障害による左足の筋力低下も起きている可能性があります。

神経の障害が進行しないうちに、まずは整形外科を受診してください。MRIによる検査の結果、もし腰椎ヘルニアと診断された場合は安静や投薬、場合によっては神経ブロックを行うこともあります。症状が悪化すれば手術ということもありますが、最近は内視鏡などによる方法もあります。
また、腰椎ヘルニア以外にも、腰椎すべり症や、脊柱管狭窄症などでも、腰痛や足の痺れが出る場合がありますが、これらも同じようにMRIで検査をすることができます。

検査の結果、あまり深刻な状態でなければ、人によっては安静にしているだけで自然に治癒することもあります。しかし、診断が下される前の現時点では、腰の安静を保つ必要があります。重いものを持ったり、畑仕事をしたりすることは控えるようにしてください。

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髙谷 典秀 医師
  • 同友会グループ 代表 / 医療法人社団同友会 理事長 / 春日クリニック院長 / 順天堂大学循環器内科非常勤講師 / 学校法人 後藤学園 武蔵丘短期大学客員教授 / 日本人間ドック・予防医療学会 理事 / 日本人間ドック健診協会 理事 / 日本循環器協会 理事 / 健康と経営を考える会 代表理事

【専門分野】 循環器内科・予防医学

【資格】 日本循環器学会認定循環器専門医 / 日本医師会認定産業医 / 人間ドック健診専門医 / 日本内科学会認定内科医 / 医学博士

【著書】 『健康経営、健康寿命延伸のための「健診」の上手な活用法』出版:株式会社法研(平成27年7月)【メディア出演】 幻冬舎発行「GOETHE」戦う身体!PART4 真の名医は医者に訊け(2018年6月号) / BSフジ「『柴咲コウ バケットリスト』in スリランカ 人生を豊かにする旅路」(平成28年1月) / NHK教育テレビ「きょうの健康」人間ドック賢明活用術(平成27年5月) / NHKラジオ「ラジオあさいちばん 健康ライフ」健康診断の最新事情(平成25年11月)

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