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高齢者の「眠りのはなし」第3回
パラマウントベッドがお届けする高齢者の「眠りのはなし」の第3回目は睡眠と生活習慣の関係です。みなさまは、「昨晩、何時に寝床に入り、今朝、何時に起床したか」について答えることができますでしょうか?この質問には答えられる人が多いようですが、「実際に眠りに入った時刻、夜中に目が覚めた時間と回数、実際に眠った時間」となると答えられない人が増えるようです。寝床に入った時刻と起床した時刻についても一昨日のことはどうでしょうか?
3.睡眠と生活習慣
寝返りしやすく、寝心地の良いマットレスや枕を用いることで良い眠りが得られる可能性は高くなります。ベッドを上手に活用することで睡眠改善が期待できる場合もあります。しかし、当然ですが、寝具による睡眠改善には限界があります。例えば、4時間睡眠でも足りる寝具というのは現実的に作れませんし、睡眠不足でもないのに8時間以上ぐっすり眠れるような寝具も作れないでしょう。これは寝具に限った話ではなく、あらゆる睡眠改善手段に共通する限界です。
眠りには2つの基本的な性質があります。1つ目は、「夜は眠くなる/昼間は眠くならない」という体内の時計にしたがって眠気が変化する性質です。お昼過ぎに眠くなるのも体内時計によるものです。時差ぼけで夜に眠れないのは、体内時計と実際の生活時間がずれしまっているからです。体内時計を生活時間に合わせるために、規則正しい生活を送ることが大切です。2つ目は、「睡眠が不足しないと眠れない/睡眠が不足すると眠くなる」という性質です。睡眠時間が不足していると昼間でも眠くなりますし、朝寝坊をした日、昼寝をしすぎた日、夕食後にうたた寝をした日はいつも眠っている時間になっても眠くなりません。日中にしっかりと活動し適度に疲れて睡眠への欲求を高めることで夜の眠りの質が高まります。この2つの性質から、高齢者がおちいりやすい生活習慣の問題を紹介します。まず、お昼過ぎに眠くなったとき、仕事など眠ってはいけない事情がないと長く眠ってしまいがちです。長時間の昼寝は夜間の睡眠の質を低下させてしまいます。そして多くの高齢者がおちいりやすいのが、早寝によって寝床にいる時間が長くなり、睡眠の質が低下してしまうことです。高齢者に必要な睡眠時間はだいたい6~7時間くらいと言われていますが、例えば21時に寝床に入ると6~7時間後は夜中の3~4時ごろです。このような睡眠習慣は、睡眠への欲求が高まっていないので寝つくのに時間がかかる、朝早すぎる時間に目が覚めてしまうという問題の原因となります。特に高齢者に役立つと思われる睡眠の質を高めるためのポイントをまとめましたので、これを参考にして生活習慣を見直していただければ幸いです。
1.眠くなってから寝床に入り、朝起きる時刻は遅らせない
2.睡眠時間にこだわらず、自分にあった睡眠時間を規則的にとる
(眠りが浅いと感じる場合は、就床から起床までの時間を短くする)
3.日中はできるだけ人と会い、いきいきと過ごす、明るい場所で過ごす
4.日中に眠くなる場合は、12~15時に短い(30分未満)昼寝をする
5.夕方に軽い運動をする(習慣的に。散歩や買い物で構いません。)
6.眠るために、お酒を飲まない
(「お酒を飲むと良く眠れる」と誤解されている人も多いようです)
7.夕食後にカフェイン(コーヒー、お茶など)を摂取しない
(特に高齢者ではカフェインで眠れなくなる効果が長く続いてしまいます)
(パラマウントベッド睡眠研究所 木暮貴政)
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http://intime.paramount.co.jp/item/check/
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