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2024年12月25日

「余生なおしゃんと生きたし菊の花」2024年12月入選作品|老友川柳

老友新聞2024年12月号に掲載された川柳入選作品をご紹介いたします。(編集部)

天 位

余生なおしゃんと生きたし菊の花

岡本 政子

今年も立派な花ぶりを見せた菊の大輪。花を愛でながら、自分のこれからになぞらえて、「しゃんと」生きようと決意表明。清々しい余韻があります。

地 位

好奇心誰れにも負けぬ自分誉め

菊地 幸子

抜きんでたところを打ち出しにくい老境にあって、並外れた好奇心を自負。事実であろうがなかろうが、自分を誉めると元気が湧いて来る好例に。

人 位

記憶力冷凍保存したくなり

阿部 良子

物忘れぶりを嘆く人が少なくない中、冷凍保存したらそのまま取り出せるのにと発想。でも解凍はどのように?というツッコミを呼ぶのも愛嬌です。

五 客

健康で話題に困る老人会

新井 純一

老人会の主な話題は病気などが通り相場。ところが健康だと、ネタに窮してしまう。困ると言いながら自慢になっています。

老体の耐震補強に杖を買う

王田 佗介

「耐震補強」は建物について言及される語のはず。それを自分の体の支えにする意味で使う、比喩の発想が光ります。

初なりの柿の実一つあみだくじ

森井 睦子

今年実った柿の第一号。希望者全員に少しずつ分けることは叶わず、恨みっこなしのクジを。微笑ましい情景描写です。

プロポーズ頷くまでの間の長さ

下田 尚保

婚約決定は二人だけの世界のはず。第三者ではなく当事者目線で、皆を思わずにんまりさせる効果が。遠い追憶ですか?

入念に若さ作ってクラス会

阿部 良子

若かった学校時代の仲間たちと再会。落胆度が少ないように化粧や服装や表情まで入念に若作り。健気さに打たれます。

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