趣味
2024年11月13日
「母の手の縫い目揃いし浴衣かな」2024年11月入選作品|老友俳壇
老友新聞2024年11月号に掲載された俳句入選作品をご紹介いたします。(編集部)
天
母の手の縫い目揃いし浴衣かな
櫓木 香代子
作者のために母が縫ったのか、或いは母が着ていた浴衣かもしれません。いずれにしてもこれを縫った母上の人柄がしのべます。何ごとにも手抜きをしない誠実な人、そんな母を敬う思いで縫い目を眺めています。
地
爽やかや駅へ疾走高校生
畑 美保子
予定の電車に乗り遅れそうなのでしよう。高校生と言えば活力漲る年頃です。作者にはもう出来ないこの元気な姿、羨ましさと清々しさを感じつつ眺めてます。
人
秋遍路杖ささくれる結願寺
松岡 ツルエ
遍路も最後の寺に至ると杖の傷みは格別です。ささくれを見つつ無事に巡り終えた感慨はひときわでしょう。この「ささくれ」は苦難の日々を称える勲章です。
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