趣味
2024年02月19日
「裏木戸の届かぬ声や花八手」2024年2月入選作品|老友俳壇
老友新聞2024年2月号に掲載された俳句入選作品をご紹介いたします。(編集部)
天
裏木戸の届かぬ声や花八手
松岡 ツルエ
裏木戸の声は、例えば家人と通りがかりの人、あるいは来訪者かもしれません。屋内の作者には二人の声は聞こえますが、話の中身までは聞き取れません。静かな庭に咲く八手の花を見つつこの会話が気になるのです。この家庭の日常をいろどるひとこまです。
地
縁先にくつろぐ背中冬日差
岸 慶子
表情が見えない縁先にいる人の後ろ姿に安らぎを見ています。冬とはいえ暖かそうな日がさしている場、いかにも安らぎを感じさせる光景です。
人
凩やとくに出かける用もなし
稲田 知司
凩は初冬に吹く強い北風ですが、本格的な冬の到来を知らせる風です。これが吹くといよいよ寒くなることを意識させられますが、外出など余りしない人には、冬ごもりもいいもの、作者もそんな一人でしょう。
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