コラム
相続の準備 その1
問い
先日夫が亡くなりました。私達夫婦の間には子供が4人おります。
長男は結婚して孫が3人います。しかし長男は夫の死亡する前に交通事故で亡くなっています。これから夫の遺産を分けることになりますが、どうしたらよいでしょうか。
答え
まだおなくなりになったばかりですので、気持ちも整理出来ないことでしょうね。人の人格が失われることは大きな出来事ですね。心情面でのお別れもさることながら、本人が生前に有していた法律関係が突然消滅するわけですから、そのための準備も考えておく必要がありますね。
今回から何回かに分けてお話して見ます。私の話が全てと言うわけではありませんが、参考のためにお話します。場合によっては死亡後に対処するより、本人が生前に対処しておいた方が死亡後の手続がスムーズに行くこともあります。
その第一は、財産目録の作成です。現在ある財産はそのまま将来も継続するとは限りません。また、現在はないが将来新たに財産を取得する場合もあります。このような財産がバラバラに保管されていると、死亡後に遺族の方がこれを見つけ出すのは困難です。場合によっては家のどこかに保管された現金があなたの死亡後家の解体とともに一緒に処分されることもおこらないではありません。不動産についても投資目的で購入した不動産や、利用権等と言った財産も発見しにくいともあります。
財産目録は、不動産、動産、債権、株式、預金等財産の種類ごとに整理しておくとよいですね。預金等については必ずしもその金額を記載する必要はありません。また一度作成した財産目録も、年に1回位の割合で訂正修正をしておけばいいのではないでしょうか。
問題は、あまり家族に全部の財産を見せたくないとの気持ちもあり、他方折角作成した財産目録の所在が不明であったのでは、何のために作成したかもわからないこともあります。保管の方法等については十分注意をして下さい。
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